知っておきたい防災知識! こんなところに注意しましょう!
突沸(とっぷつ)
液体を温めると、温度が沸点(水であれば100度)に達して泡が出始め、次第にブクブクと激しく出る状態となります(=沸騰)。まれに、液体が沸点に達してもブクブクと泡が出ない状態になる場合があります。これを過熱状態といいます。そして、過熱状態の液体に何らかの刺激(振動や調味料を入れるなど)が加わると、突然、爆発するように沸騰し、中身が飛び出ます。この現象を「突沸」といいます。
加熱中の液体が突沸する原因
みそ汁やカレーなど、とろみのある液体は加熱時の対流が起きにくいため。
鍋の中に温度差が生じ、温度の低い部分が、過熱状態の部分の沸騰をおさえている状態になり、突沸が発生することがあります。
IHクッキングヒーター使用時に起きたみそ汁の突沸再現実験
【加熱実験の条件】
内容量2640g(水:約2400ml、だし入り豆みそ:約240g)の具なしみそ汁を作り、沸騰して火を止めてから5分程経過した後に強火で温め直しをスタート。
【再現実験の結果】
数秒で鍋に入っていたみそ汁が大きな音と共に突沸し、鍋が飛び跳ねて斜めになってトッププレートに落ち、汁が飛び散った。
なお、程度は異なりますが、鍋の種類を変えても突沸は起こったことが報告されています。
【!】とろみのある汁物の場合は、火力を弱めにし、鍋の中身をかき混ぜながら温め直しましょう。
出典/独立行政法人国民生活センター