vol.16

しっかり運動!介護予防塾

家に閉じこもらずに社会参加を!

閉じこもらず積極的に外へ出て、社会との関わりを絶やさないことは、高齢期の健康維持にはとても重要です。単に外出するだけでなく、人と目的を共有し、社会と関わる活動をすることで、社会参加をめざしましょう。社会参加には、就業、ボランティア、コミュニティ活動などが挙げられます。また、イベントやアクティビティなどで楽しい時間を過ごすことも、地域・仲間とつながる社会参加となります。こうした活動に取り組む高齢者は、日常生活に必要な身体機能を維持しやすいとの調査報告もあります。地域やコミュニティに積極的に関わりながら、自分の「居場所」と「役割」を持つことが、健康長寿に大きな影響を及ぼすといえます。

やってみよう! 尿失禁を予防するための筋力トレーニング

尿道や膀胱などの臓器をハンモックのように支える骨盤底筋群が緩んでいると、膀胱が圧迫されたときやふとした拍子に尿が漏れやすくなります。骨盤底筋群の筋力を鍛えて、「腹圧性尿失禁」を予防しましょう。

(1)まずは楽な姿勢で

お腹の力を抜いて楽にする。

▪️座って行う場合

椅子の座面の真ん中に肛門が位置するように座り、両手で椅子を握って、姿勢を安定させる。

▪️立って行う場合

背筋を伸ばし、椅子の背もたれなどを持ち、姿勢を安定させる。

▪️仰向けで行う場合

肩と背中を床面に着けて、膝を立てる。

 

(2)締めて緩める【1セット10回前後1日50回程度】

肛門と尿道を締め、ゆるめる動作を繰り返す。「ギュッ」と早い締め方と「ギュ~ッ」と長く(5秒程度)締め続ける方法を両方混ぜて行う。“締める”とは、排便や排尿の途中、肛門・尿道それぞれに力を入れて、自分の意思で止めるイメージ。

 すぐにできる尿失禁の予防対策

尿漏れが心配で頻繁にトイレに行くと、膀胱に尿を貯める量が減り、かえって尿漏れの原因になることもあります。トイレに行くのを我慢したり、水分を控えたりせず、積極的に水分を摂ってすっきり排泄する習慣に改めることも予防対策となります。