vol.7

あの街探訪

町田:多世代が集う暮らしやすい街

芝生広場「町田シバヒロ」:約5700㎡の敷地に芝生が広がる多目的広場で、週末を中心にグルメイベントやスポーツ教室、フリーマーケットなど、多彩なイベントを開催!
町田マップ

町田市は、1958年に東京都で9番目の市として誕生。来年の2018年に市政60周年を迎えます。当時は約6万人でしたが、今日では43万人にせまるほどの人口を抱えています。

世界へ国が開かれた当時、輸出品の多くを占めた生糸を八王子から横浜港へと運ぶルート上に町田はありました。

歴史をひもとくと、古くは鎌倉街道沿いの賑わう宿場町でした。人の往来がさらに増えたのは、明治維新後。八王子から横浜港へ繭や生糸を馬や荷車で運ぶ輸送ルートに、町田街道が利用されたためです。横浜で生糸を降ろした帰りには、乾物などの保存しやすい海産物や肥料(干鰯)、舶来品などを仕入れて「絹の道」を戻りました。中継地点だった町田には、横浜で仕入れた商品を扱う商店が多く開かれ、ますます賑わいを見せるようになりました。町田には、時代の先端をゆく商品、文化、情報などが集まったのです。

1908年に横浜鉄道(現・JR横浜線)が東神奈川から八王子間で開通、1927年に小田急小田原線「新原町田」駅(現・「町田」駅)が開業。駅前の開発が行われ、現在に続く一大商業都市へ大きく飛躍しました。2016年度のデータを見ると、小田急小田原線の1日平均乗降人員数は、「新宿」駅の約50万人(1位)に続き、「町田」駅が約30万人と堂々2位となっています。

歴史もある町田市は、商業都市として繁栄している一方、北部には多摩丘陵の原風景を残す自然豊かな小野路(にほんの里100選)があり、都市と自然が見事に共生しています。山の麓から湧く水を利用した水田、畑、人間の手が入った雑木林のある里山は、純粋な自然ではなく、作り変えた自然といえます。里山の美しい田園風景は、人間の手によって維持されなければ荒廃してしまいます。そのため、丘陵地帯に残された自然を守り、後世に引き継いでいくため、町田市ではNPO団体と協働し、「昔からあるありのままの風景」を楽しみながら歩くことができる小径(フットパス)を整備。今では、鶴川から真光寺、忠生から図師、薬師ヶ丘から七国山など、全22コースが設定されています

町田産農産物のブランド「まち☆ベジ」直売会。若手が作る珍しい野菜も並びます。

農地としての資源価値の維持・向上にも努めています。都市農業への理解を深められるよう、市民と農業者とが交流できる場を多数設けています。市民農園や様々なニーズに応える農業体験メニューでは、実際に種まきから収穫までの農作業を農家の指導の下で体験できます。また、作り手の顔が見える直売会も多く開催し、市をあげて新鮮な農産物の地産地消を推進しています。

都市機構を持ち、かつ豊かな原風景が丁寧に維持されている街、町田では、子育て世代の姿を多く見かけます。東京中心部、八王子、横浜方面へのアクセスは、当然ながら至便。「町田」駅前周辺には、大規模な商業・公共施設が集積しています。さらに、芝生広場「町田シバヒロ」も2014年5月にオープンし、スポーツイベントやフリーマーケットなどの催しが毎週末のように開催され、賑わっています。「ウエリスオリーブ町田中町」は、そんな「町田」駅から徒歩圏の立地に誕生しました。