今年3月に開業した「ウエリスオリーブ鵠沼松が岡」は、地域のニコニコ自治会と共に住環境の向上をめざし、鵠沼を象徴する松を中心とした既存樹を守り、藤沢市指定の津波避難機能を持つ建物として開発が行われました。
「定年退職を迎えた昨年9月、自宅近くにサービス付き高齢者向け住宅がオープンするため、スタッフを募集すると知りました」と開業時から清掃業務に就く磯部邦昭スタッフ。
ピッタリと合ったのは、タイミングだけではありません。「大学と民間企業でハザードマップや津波浸水想定図を作る仕事をしていました。エリアは25年住み続けている藤沢鵠沼地区」と、ご縁は重なりました。さらに加えると、「妻の親、叔父と90代が2人、さらに愛犬が人間年齢では93歳。介護に関心を持っていて、市の広報などで知った介護関連の講習会によく参加していました」。そう言う磯部スタッフの手首には、認知症サポーターを証明する、オレンジリングがありました。ご自身の両親は80歳を迎える前に他界し、ご存命ならばちょうどご入居の皆様くらいだそうです。
磯部スタッフは、ご両親に対するように親身に、かつ自身の介護経験を活かして、ご入居者様に接しています。例えば、食堂での見守りです。食事で一番の心配事は、食物がのどではなく気道へ流れ込んでしまう誤嚥です。「誤嚥から肺炎となる危険性があります。誤嚥することなく、出来たての食事を楽しんでいただけるように」とほかのスタッフが配膳している間、ご入居者様を見守っています。
実は、ニコニコ自治会の理事を務めているという磯部スタッフは、月に一回の「ウエリスオリーブ鵠沼松が岡」周辺の夜間パトロールにも参加しています。自治会とつながり、地域の声を伝える橋渡しのような存在です。すでに地域に存在をしっかりと認識されている「ウエリスオリーブ鵠沼松が岡」は、磯部スタッフの力を得て、さらに地域貢献ができる役目を果たせるかもしれません。