ウエリスオリーブ鎌倉岩瀬に勤め始めたのは、開業した2017年5月のことでした。福祉に興味を持ち始めていた頃で、ここでのスタッフを募集していると知り、すぐに応募。当時は介護資格を持っていなかったため、事務スタッフとして採用となりました。
「仕事内容は本当に多岐にわたります。家賃や水道光熱費、食費などの請求書のお届けとご説明、食事の申込受付と手配、物品の購入手配、イベント運営のお手伝いなど。さらに、毎月第4月曜日に理美容の日を設けており、予約受付と送迎をしています」
理美容サービスを利用されるのは、毎回17〜18人。理美容師は二人体制です。当日は、予約順にご入居者様をお迎えに行き、終わったらお部屋へお送りします。
「鏡を見て笑顔になられる瞬間に立ち会えるのです。理美容の日は、この仕事だけに集中します」
朝礼後の9時から10時までは、カウンターでコンシェルジュ業務もこなします。自動血圧計を備えており、毎朝カウンターで計測される方もいるそう。お困りごとを抱えたご入居者様も、カウンターへお越しになります。
「一番多いご相談内容は、住宅設備の使用方法や動作の不具合に対するものです」
ご相談を受けたら、まず事務所に備え付けの取扱説明書を確認し、お部屋にお邪魔して操作します。不具合がある場合には、メーカーに直接電話で問い合わせ、操作方法を確認しています。
「自分が理解できていないと、納得していただけるような説明ができませんから。普段は家電操作はさっぱりの私ですが、ここのお風呂やインターホンのことは随分と詳しくなりました」
ご入居者様のためを思っての行動は、それだけではありません。事務やコンシェルジュの業務に介護資格は必要としませんが、昨年夏に2カ月かけて取得しました。
「介護スタッフが使う専門用語が分かるようになったこと、ご入居者様に寄り添えるヒントを得られたことが収穫です。介護用具の基本的な扱い方、意外にも知らなかったシーツの掛け方も学べました」
体験宿泊の受付も担当し、今ではベッドメイクもしています。「習ったことを忘れたくないから」と言う、何事にも前向きな彼女の笑顔は、ご入居者様も笑顔にします。